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2016年12月19日月曜日

絶対に認めない。

コーヒーを飲みながらゆっくり考え事が出来る朝。
こんな日が来るとは。

うちの猫の額ほどの庭に子猫たちが集まって遊んでおります。
ああ、これこれ、これが日常!



あうるすぽっとプロデュース『ノイズの海』無事に終演しました。
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
とにかくダンスのことしか考えられない一ヶ月でした。
長時間で特に休憩もなく(前半戦は特に)踊り続ける毎日というのは新鮮でした。
おかげで本番体力がついてよかったです。
本番は1時間踊ればいいだけですからね。
稽古のように7〜8時間も踊り続ける必要はないのですから。
『桜の園』の中国公演で2キロ落ちた体重がこの一ヶ月でさらに3キロ落ちて本当にすっきりです。
4回の本番は本当にいろいろありました。
一番骨身に沁みたのは『お客さんに自由に考えを広げてもらうためには、舞台上でのパフォーマンスが非常に厳密である必要がある』ということです。こちらのパフォーマンスが完璧であればあるほど、お客さんがその舞台を見て考えを広げることの出来る自由度の幅が広がっていくということです。残念ながらうまくいかず、全体のパフォーマンスが甘くなってしまった日があり、その日は本当に、いつも熱気に満ちているはずの終演後のロビーの様子が違いました。その日は本当に悔しくて眠れませんでした。アンジェリカ・リデルがいつも言っていた『完璧であることを楽しんで下さい』の意味を身をもって噛み締めた夜でした。完璧でなければ、それ以上の場所に跳んでいくことは出来ないのです。絶対に。

自分がつくったものを通して、今まで考えもしなかったようなことを考えてもらうこと、疑問にも思わなかったことに目を向けてもらってもう一度考え直してもらうこと。それが自分がものをつくる目的です。
『泣けた』とか『笑えた』とか安易な『共感』で終わるようなものでは我慢できません。
『感動』という言葉の持つ力がどんどん薄く軽くなっていくこの日本、もう『感動』なんかしなくても、させなくていいとも思います。『感動』なんていいから今はとにかく『考えたい』。『考えさせたい』。日本人はとにかく疲れすぎてて『考える』ための気力も体力も本当に失ってしまって、『感動』とか『共感』とかいう甘くてやわらかいものにしか価値を見出せなくなっているような気がして心配です。

本当の意味での『感動』ってもっと危険なものだと思います。
自分の人生を揺るがすような。
もっと自分を鍛えていきましょう!

今日からひとまず落ち着いて、先の計画を立てていきます。
連絡が滞っていた方に連絡し、会い、企画を立て実現に向けて動いていきます。
いくつか決まってきている魅力的なツアーもありますし、これまでなかったような企画もあります。
映画監督としても新作の編集がついに始められます。
構想段階も、脚本書きも、撮影のギリギリ感もとっても好きだけど、やっぱり何と言っても大好きなのは編集です。漫画家になりたかった時代もあったりフリーペーパーの編集をやっていた時代もあったので、撮った素材を自由にコラージュして構想にも脚本にもなかった新しい意味を映画の中に発見していくのがなにより楽しみで、それは本当に自分にしか分からない世界です。脚本は尊重しますが、脚本通りに仕上げるつもりもまったくないので、どんな映画になるかは自分以外の誰にも、いや、自分自身にも今は分からない状態で、脚本があっても、撮影された素材がどれだけ揃っていても、そこに編集という魔法をかけて自分の映画にできるのは世界に自分一人しかいないという状況がとてつもなく楽しいのです。世界でただ自分にしか理解できない『厳密なルール』によって。

あとは年末の福岡県久留米市での監督作3作一挙上映。
これも楽しみです。映画について考えて、語るのです。
みんなで考え、語りましょう!
12月28日
水 19:30福岡県福岡県 久留米市
興味あり44人・参加予定20人

もうすぐこれまで映画を通して知り合った気の合う映画人たちと集まります。
一緒に考えることができる人たちです。
日本がどんな状況になろうとも、指をくわえて眺めているわけにはいかないので、世界にまだ生き残っている同士を集めて、自分たちの考えを世界に打ち出していかなくてはいけません。沈没していく船にただ泣きながら何もせずに乗っているつもりはありませんから。穴をふさぐことができるかも知れないし出来ることはまだあると思いますし、同じ考えで立ち向かえる人たちも世界にはまだいるのだし。
忌野清志郎もこう言ってます。
『やっぱり「なんであんな下らない音楽がオレの10倍も売れるんだろう」とか「今に見てろよ」とかいう朴訥(ぼくとつ)な反発力は必要。そこで辞めるとなるとさ、そのつまんない音楽を認めなきゃいけないっつうことになっちゃうからね。』
絶対に辞めないし、絶対に認めないぞ。明日が世界の終わりでも。



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