こまばアゴラ劇場にて水素74%の「謎の球体X」を観て来ました。
嫌な人しか出てこない、おかしな劇でした。
閉じたコミュニティの中でお互いの理不尽な要求をのんだり突っぱねたりしながら、特殊な人間関係が構築され誰もそこから逃げ出せなくなっていき、みんなが被害者であり加害者であり共犯者でもある特殊な関係が構築されていきます。
その積み上がった理不尽を昇華するカタルシスも特に用意されないままに全ては雲散霧消しふりだしに戻るのです。
「すぐそこまで来てる」とみんなが怖れている台風も本当に来たのか来ないのか、外では蝉がいつもと変わらず鳴いています。
ああした負を背負った役というのは演じ甲斐があるだろうなと思いながらの帰り道、劇場から渋谷までのちょっと長いその道は、その日の劇を反芻するのにちょうどいい散歩道なのです。
2013年8月13日火曜日
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