「じみへん」という漫画の作者、中崎タツヤさんの「もたない男」というエッセイを読む。
タイトルから「間がもたない」とかそういう話かと思いきや、家にあるものをとにかく限界まで捨てまくるほとんどビョーキのような日常の話。
ボールペンはインクが減ってくると、その減った部分を削っていき短くしていく。本も読んだ部分を次々破っていき、はみだした表紙をその分だけ切り取っていく。バイクのフェンダーも捨てる。パソコンも捨てる。自分が描いた漫画の生原稿も自分でシュレッダーにかけて捨てる。捨てる捨てる、何もかも捨てて捨てて捨てまくる。
役者という職業柄、いつか何かに使えるかもとなかなか服やモノを捨てられない自分からすると神のように見える。モノを所有するとか、モノを捨てるという行為には心や記憶、人間の精神活動が密接に関わっていることをこの本を読みながら感じる。自分はまだまだ、その境地には行けないなあ。でも今よりはもう少し、捨てられるようになりたい。
『まずは収納スペースから排除すべきです』 中崎タツヤ
2016年10月24日月曜日
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