中国、烏鎮演劇祭より帰ってまいりました!
『桜の園』の上演を烏鎮の優れた演劇人のみなさんが望んでくれたことでもう一度この作品に会えて、初演時よりもさらに深いこの作品の面白味に出会うことができました。
キャンセル待ちのチケットを求めるお客さんの長い行列、やっとの思いでチケットを手に入れたお客さんの凄まじい嬌声、笑いでどっと揺れる客席、割れんばかりの拍手、歓声。『演劇で世界を変えることが可能なのだとこの芝居を観てはっきり信じることができた』という批評家の方の言葉。
野田さんやアンジェリカの舞台で世界の怖さを十分に叩き込まれ、胃に穴があいてしまったんじゃないかなと思いながら立ち続けた『桜の園』でしたが、その分のたくさんのプレゼントをお客さんが与えてくれました。いい作品をつくれば、それは必ず国境をこえてたくさんの人たちにインパクトを与えることができる。この『桜の園』もたくさんの国の人が求める舞台に成長したはずです。
チェーホフの原作に流れている「失ってしまう」と「失いたくない」の対立をもっともっと積極的に力強く描いたこのミクニさんの『桜の園』は、その対立だらけになってしまったこの世界にとって「永遠の古典」になりうる可能性を持っています。これから世界にはこの作品はどんどん広がっていくだろうということは信じられますが、日本でももう一度この作品に注目し直してもいいのではないかと考えます。演劇にはもっと強い力があるのだということを。ミクニさんのこれからの演劇に期待するとともに。演劇のパワーを中国のお客さんが改めて教えてくれました。感謝。
さて、次は映画監督として。監督作『おーい、大石』のぴあフィルムフェスティバル関西上映です。京都と神戸での上映がありますが、10月31日(月) 16:40~の京都シネマでの上映に足を運ばせていただきます。関西のみなさん、ぜひ会いに来て下さい!編集まで自分で手がけた初めての映画でつたないとこもいっぱいありますが、気持ちはでっかいとこで作ってます。次の日には帰ってしまう弾丸ツアーですが、面白そうな場所に宿を取り、PFFの映画とともに京都の秋をたくさん味わって帰りたいと思います。ぜひ京都シネマに遊びに来て下さい!お待ちしております!
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