ロシアの大演出家、メイエルホリド。彼の著作・講義・インタヴュー・リハーサルノートなどが収められた「メイエルホリド・ベストセレクション」という本を読み終える。彼の仕事量はとてつもない。多い時には、年間70作品近くを演出している。とても人間業とは思えない。しかし、政府に逮捕され、拷問を受けた挙句に銃殺された彼の最期と、当時の時代背景を考えると彼が何故それほどまでに演劇に情熱を傾けたのか、その理由が解るような気がする。「革命の演劇ではなく、演劇の革命を」と寺山修司は言ったが、メイエルホリドはそれを同時に成し遂げてしまっていた。人生に革命を持たない限り、演劇に革命はない。ましてや革命の演劇になどなり得るはずはないのである。
2009年7月12日日曜日
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