今日は城南区田島にある田島八幡神社へ「田島神楽」を見に行った。
昔、田島の人々は東南にあった薦ヶ渕の古い主に毎年人身御供を捧げてこの渕の平穏を祈っていた。これにかわるものとして神楽を奉納するようになり、以来今日まで670年余もの間、受け継がれてきた貴重な神楽なのだそうだ。
これまで見てきた神楽の中でも一番素朴で、かつゆったりした流れで進んでいく。
十一番の演目が15時から18時半、三時間半かけてたっぷり進む。
四番の演目「水鬼」では、黒い仮面を付けた鬼が手桶に入れた水を四方に打つ。カメラを構えた観客にも容赦なくぶっ掛ける。子どもたちは大はしゃぎだ。「渕」に捧げてきた神楽なので、この演目には大切な役割があるのだろう。
後半の「釣舞」にて餅まきや菓子まきが始まると、子どもも大人も騒然となる。 もはや神楽どころではない。雨も激しくなってきた。
最後、十一番はお馴染みの「磐戸」である。 鬼が手に持っていた藁束が飛んできたのだが、不意をつかれて取れず後ろのおばさんの手に。
しかし、餅はしっかり五袋ゲットした。
田島という比較的都心に近い町に、第二次大戦中も途切れずに続いた気骨のある神楽がしっかり存在し、子どももたくさん来て賑わっている。今まで見たどの神楽よりも子どもがたくさんいた。
菓子まきに釣られて来ていたのだとしても、鬼にすごまれて泣いたことや音に体が動いたこと、帰り道に思わず口笛吹いたお囃子の音は、きっと故郷の匂いとなって体に染み込んでいくのだろう。
この中からきっと将来の舞人が生まれてくるのだ。
故郷に神楽があり、祭りがある。それは本当に豊かなこと。
ずっとずっと続いて欲しいと、願い続ける。
ずっとずっと続いて欲しいと、願い続ける。
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