下北沢の「劇」小劇場にて「若手演出家コンクール 2013」最終審査に残っているスズキ拓朗君の「FRIEND〜踊る戯曲〜」を観ました。
スズキ君とは数年前にニブロールで共演させていただきましたが、最近また目覚ましい活躍ぶりで、数々の賞を受賞されています。
作品は安部公房さんの戯曲「友達」をダンス作品にしたもの。
しかしとにかく分かりやすい。
踊りだけでなく、歌や台詞や映像を駆使して、物語の核はしっかり届けてきてくれます。
確かに戯曲は踊ってましたね。
敷居は出来る限り低くして、早めにお客さんに乗ってきてもらい、そのままグイグイと物語の中に引き込んでいく手法はスズキ君の演出の最も愛すべきところ。
ただ分かりやすいことをやってるわけじゃなくて、暗さも難しさもたくさん含まれているんだけれど、ふんだんにまぶされた砂糖の甘さに、それも忘れて全て味わってしまえます。
楽しそうな遊園地に招待されて楽しんでいるうちに、苦手だったお化け屋敷や絶叫マシーンにも知らぬ間に乗せられて楽しんでしまっているといった感じです。
お客さんが安心して次も楽しみにいける作品づくりの出来る演出家は大切な存在なので、これからのさらなる成長と活躍をお祈りしております。
「若手演出家コンクール 2013」は3月9日まで下北沢「劇」小劇場にて、2000円で最終候補者4名の作品全てを楽しめるお得な企画です。
スズキ君の作品は3月9日14時からもう一度上演されます。
興味のある方、ぜひ足をお運び下さい。
2014年3月6日木曜日
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