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2015年12月5日土曜日

空を飛ぶ二羽の鳥

映画の撮影が終わる。
考えては現場にむかい、考えの足らなさに我ながらびっくりしながら、みんなにいろんなことを教えてもらいながら撮影を終え、家に帰ってチェックと必要な部分の編集作業。
そしてまた朝が来る。
睡眠も足りなくなっていい具合に判断能力が落ちてきて、さらに映画の中に深く深く入り込んでいく。タイトルも決まっていない映画だけど、脚本という地図を頼りにみんなで旅をした。
その旅をひとつの詩にしていくのが、これからの編集作業。
フィクションだからこそ、いつもノンフィクションでい続ける。
はじめっから全部嘘。だから嘘つきたくない。

本当にいい脚本を書いてもらった。
10年以上前からの詩人の友人が初めて書いた映画の脚本。
まるで迷宮。こんなにもこんなにも深く読んでいけるなんて。
ひとつひとつのト書きに対して、映像で答えを出していく。
そのために探し続けた。そしてまだ探している。
小説になるのではなく、あくまで詩として。
小説を小説として映画にしていく作業には興味がないから。
つくるものも、生きているこの一瞬も、小説ではなく詩であり続ける。
人生は詩。空を飛ぶ二羽の鳥。

今回は出演者3人、1人はスタッフも兼ねてもらって、監督の自分を入れて4人で撮った。
9月に撮影した映画は3人だったから1人増えた。
スタッフはいた方がいいよ、とはよく言われるけど、「いた方がいい」くらいの人は自分はいらない。「この人しかいない」って心から思える人だけいてくれれば映画は撮れる。
せっかく大好きなことをやるんだから大好きな人だけでいい。

菊沢組の集合写真。
バストリオの今野さん、橋本さんと、映画監督のゆいちゃん。
今野さん、橋本さんも映画監督としてキャリアがあり、今野さんの映画はドイツでも上映されている。ゆいちゃんは2年連続でぴあに入選している注目の映画監督。
全員が映画監督であり、尊敬する友人であり師。
今回どれだけ映画を押し上げてもらったことか。
感謝。

本当にいっぱい話したな。
さあ、またつくるぞ。






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