黒田育世さんの新作公演『きちんと立ってまっすぐ歩きたいと思っている』を代々木上原で観る。時の流れ、失ってしまったもの、得たもの、残るもの、初めからそこにあったもの、について思う。変わっていくことの怖さと素晴らしさ。受け入れること。積極的に、消極的に、まっすぐ立って。
昔の育世さんの作品のように「観た!」という激しい感動はない。
けれども「観たんだなあ」っていう感覚が残る。
きっといつかふと思い出すんだろうなあって。
旅の途中で通り過ぎたなんでもない風景のように。
育世さんの舞台に出ていたときお世話になった人たちにたくさん会う。
映画が入選したこともたくさん喜んでくれた。
時は流れ、全てが変わっていく。
たった5、6年しか経っていないのに。
けれどもこのたった5、6年をあと10回かそこら繰り返す内にこの世界ともサヨナラ。
早いのか、遅いのか。
通り過ぎていく大切な風景たち。
その風景をところどころ切り取って。くっつけて。
映画をつくる。
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