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2016年11月14日月曜日

養老天命反転地万歳!

岐阜にある養老天命反転地へ。荒川修作➕マドリン・ギンズによる壮大なアートプロジェクトです。二週間前にその存在を知って、「いつか行かなくては」と心に決めて、でも場所がよく分からないから難しいかなと思っていたところ、「おーい、大石」上映で名古屋に来ることになって、PFFの方から名古屋周辺のおすすめスポットとして教えていただいたのがこの『養老天命反転地』でした。片道1時間半かけて岐阜に来て、ここにいられる時間はたったの2時間!だけど充分でした。駅で場所を聞いたおじさんが、「電車で来たならタダ券あるよ」と入場料無料の券をくれました。荒川修作&マドリン・ギンズが呼んでいる。そして『養老天命反転地』。これすごすぎます。ずっと一人で「すごい、すごい」と感動し続けです。荒川さんは若い頃、三島由紀夫から挨拶がわりに手渡された本を「くだらない」と窓から投げ捨て三島由紀夫と大喧嘩して、二人を紹介した兄貴分の岡本太郎を困らせたり、一緒に住んでいたボブ・ディランに「お前はこれを聴いてもっと俺を尊敬しろ」と渡されたディランの大量のレコードを「音楽なんてくだらない」と投げ捨てたという剛の者。ガウディのグエル公園に匹敵するスケールですが、そうした人柄が醸し出している「簡単に楽しめると思うなよ」という気軽に人を寄せ付けない強いオーラがこの空間全体から漂っており、すでにテーマパーク化していたグエル公園よりも強く心に訴えかけてくるものがありました。もちろん、完璧なわけではなく、アラを探せばいくらでも出てくるとは思いますが、『やろうとしてることが壮大過ぎて、その速さ大きさに他のことが追いつけていけてない』状態までいっている人の作品を必死になって実現しようとしたその全員の気迫がみなぎっています。歩き回り、よじ登り、はいつくばり、よろめき、手探りで、全身で楽しんで、エネルギーを使って、使った分、新しい別のエネルギーをもらって帰る場所。『養老天命反転地』。今つくっている映画も、やろうとしているのはまさにこんなこと。完成出来ないんじゃないかって思うぐらい、でかいことを目指す。バラバラになりそうなすべてをグッと結びつけてひとつにする。それはもう気迫であり、胆力。たくさんの勇気と刺激をもらって名古屋へ向かい『おーい、大石』名古屋上映を終えたのでした。

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