7月9日の朗読パフォーマンスの稽古場である東京藝術大学の大学美術館にて、前から気になっていたフィンランドの女性画家ヘレン・シャルフベックの絵画展が開催中でした。
痛々しいほど自分自身の姿を投影しながら描く彼女の絵は輝いていたりくすんだり荒々しかったり丁寧だったり、一生を通してタッチが目まぐるしく変わっていくのがよく分かります。
特に生涯を通して描き続けられた自画像は、光輝く若き日の姿から徐々に崩れ朽ちていく晩年の姿まで悲しいほど誠実に描かれていて、真っ直ぐな画家の眼と筆は写真で写し取られる現実よりももっともっと深く残酷に現実を描き出すのだということを感じました。
絵を描くことは難しい
うまくいかないと
心も体もつかれきってしまう
それでも私の人生の
唯一の喜びなのだけれど
私は絵を描くことに駆り立てられている
他のことはすべて消えうせていく
ヘレン・シャルフベック
2015年7月3日金曜日
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