ハムレット、謎が多くて面白い。
シェイクスピアの他のどの劇よりも、あえて書かれていない秘密の部分がたくさんあるのではないだろうか。今度出演するKUNIO11「ハムレット」は一番短いバージョンQ1を使用するため、また余白が大きくその分空想が膨らむ。いろんなハムレット本を読みながら、それぞれの解釈を楽しみながら、自分の読み方を見つけていく。
どう読むかでどう演じるかが大きく変わるから。
魔女や妖精や呪術や迷信、現代からは考えられないくらい不思議な目に見えないものたちに人々が取り囲まれて暮らしていた時代に、シェイクスピアという魔法使い(演出家)が書いた魔法の書物(脚本)。たくさんのマジカルな仕掛けが言葉によって仕掛けられていて、それをどう読み取ってどう演じて具体化していくかがシェイクスピアの面白味。
シェイクスピアの戯曲が時代を越えて生き続けていくのは、このかけられた魔法の強烈さによってだろう。魔力に身を明け渡しながら演じ、その世界を旅してまた戻ってくるのが役者の醍醐味。
帰ってこれなくなるぐらいの強烈な魔力にとらわれたなら、それはそれ。
どこまで行けるのか、試し続ける。
ああ、楽し。
2014年5月3日土曜日
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