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出演情報

最新の出演情報などは以下のweb、Twitterにてご確認下さい。


webhttp://masanorikikuzawa.strikingly.com
Twitterhttps://twitter.com/renonremon

2009年7月28日火曜日

チャレンジ!えんげき


北九州芸術劇場での「 チャレンジ!えんげき」に参加してきました。正直、やばかった。初めて出会った子どもたちと六日間で照明・音響入りのマジな演劇を作るのだから、その付き合いの濃密さは半端じゃない。終わりの方は毎朝、行きのバスの中で子どもたちと別れるのが辛くて泣いていた。「大人が子どもに教えるんじゃなくて、大人が子どもに学ぶのだ」ってことに気付いた。


演劇の作り方ひとつにしても、もうそのシステムからして違う。「楽しいからやる。楽しくないからしない」ってとても当たり前のことを当たり前にやっているのだ。楽しくなくても我慢してやるようになれるのが大人なら、大人ってなんてつまらない職業なんだろう。俺は大人を廃業する。そして、もっと子どもになる。と言うかホンモンの人間になる。そう思いました。だって、子どもスイッチが入ったら、「稽古しよう」とか「せいの、ハイ!」とかって手を打たなくていいんだもん。さっきまで鬼ごっこしてたと思ったら、いきなり劇になってて気付いたらシーンが出来てて、その間俺はずっと笑ってるだけなんて、大人の現場じゃ、まずないよ。

大人は子どもの邪魔をしてはいけない。もっと信じて突っ込んでいくことだ。
わか、そのこ、まゆ、ようすけ、ゆうま、ちせ、みこ、みんなすっごい人間だった。

一生忘れない。


俺は一生演劇やってくし、ワークショップも他のリーダーに負けないように、もっともっと本気でやっていくから、きっとその道のりでまたいつか会うことがあるだろう。
それをずっと楽しみにしています。


ありがとう!

2009年7月16日木曜日

想像力を刺激すること

昨日の稽古はのぶお担当。テーマは「恐怖」。面白い発見もありました。舞台で恐怖を表現するってなると、どうしてもドリフの「志村、後ろ~!」しかイメージ出来なかったのですが、やってみると生だからこその表現のやり方があることに気付きました。大切なのはいかに本人にイメージさせるか、ということで演じる側が必死に絵を作ろうとすればするほど逆に笑いになってしまう。恐怖話も騙りの間の中で、聞いてる側が勝手にイメージで作り上げるものが実際には怖いのではないだろうか。本当に恐怖を感じられる舞台というのも、一度観てみたいなと思う。映画と同じ方法論では、多分出来ないと思うから。他者のイメージを喚起すること、それこそが芸術の力なのだ。

2009年7月14日火曜日

魔女会に行く。




昨夜はJR九産大近くのカフェ「江戸マッチョ」にて「魔女会」なるイベントに参加した。






満月の夜だけに開かれるイベントで、今日が二回目。昔、劇団にいたIKUよりお誘い。
彼女は舞踏で出演。

駅より歩いて十分。夜九時開演。
会場の江戸マッチョは巨大な女の子の絵で覆われている。
前から気になっていたYURIさんのオブジェだ。
パーツをいくつも積み上げて大きく見せている。

やがて宴が始まる。




キーボードを弾きながら、歌うのはLei Lani(レイラーニ)。門司港ホテルのCMで歌は聴いていて、気になっていた人だ。

芯のある太い声、さすがに落ち着いている。






ドラムはChacoさん。彼女はチャゲのLIVEのバンドメンバーで来福したというバリバリのプロだ。彼女のリズムに全体が踊る。

そして舞踏のIKU。

東京に行った彼女の踊りを久しぶりに見る。
今回の会のために書いた絵本のストーリーに合わせてIKUが踊る。
大きなリボンをつけた魔女だったり、お月様を抱えた月の精だったり。

あっという間に時間が過ぎていく。

彼女たちを見ていると、魔女って本当にいたのかも知れないって思わされる。
そして、その力を恐れる人たちがいたってことも。
魔女が集まる会、ただそれだけで何かが起こる。
大切なのは、内容よりもセッティングの力なのだ。



2009年7月12日日曜日

革命と演劇、メイエルホリド


ロシアの大演出家、メイエルホリド。彼の著作・講義・インタヴュー・リハーサルノートなどが収められた「メイエルホリド・ベストセレクション」という本を読み終える。彼の仕事量はとてつもない。多い時には、年間70作品近くを演出している。とても人間業とは思えない。しかし、政府に逮捕され、拷問を受けた挙句に銃殺された彼の最期と、当時の時代背景を考えると彼が何故それほどまでに演劇に情熱を傾けたのか、その理由が解るような気がする。「革命の演劇ではなく、演劇の革命を」と寺山修司は言ったが、メイエルホリドはそれを同時に成し遂げてしまっていた。人生に革命を持たない限り、演劇に革命はない。ましてや革命の演劇になどなり得るはずはないのである。

2009年7月11日土曜日

田島神楽へ





今日は城南区田島にある田島八幡神社へ「田島神楽」を見に行った。





昔、田島の人々は東南にあった薦ヶ渕の古い主に毎年人身御供を捧げてこの渕の平穏を祈っていた。これにかわるものとして神楽を奉納するようになり、以来今日まで670年余もの間、受け継がれてきた貴重な神楽なのだそうだ。


これまで見てきた神楽の中でも一番素朴で、かつゆったりした流れで進んでいく。
十一番の演目が15時から18時半、三時間半かけてたっぷり進む。




四番の演目「水鬼」では、黒い仮面を付けた鬼が手桶に入れた水を四方に打つ。カメラを構えた観客にも容赦なくぶっ掛ける。子どもたちは大はしゃぎだ。「渕」に捧げてきた神楽なので、この演目には大切な役割があるのだろう。




後半の「釣舞」にて餅まきや菓子まきが始まると、子どもも大人も騒然となる。 もはや神楽どころではない。雨も激しくなってきた。




最後、十一番はお馴染みの「磐戸」である。 鬼が手に持っていた藁束が飛んできたのだが、不意をつかれて取れず後ろのおばさんの手に。
しかし、餅はしっかり五袋ゲットした。
田島という比較的都心に近い町に、第二次大戦中も途切れずに続いた気骨のある神楽がしっかり存在し、子どももたくさん来て賑わっている。今まで見たどの神楽よりも子どもがたくさんいた。

菓子まきに釣られて来ていたのだとしても、鬼にすごまれて泣いたことや音に体が動いたこと、帰り道に思わず口笛吹いたお囃子の音は、きっと故郷の匂いとなって体に染み込んでいくのだろう。



この中からきっと将来の舞人が生まれてくるのだ。






故郷に神楽があり、祭りがある。それは本当に豊かなこと。
ずっとずっと続いて欲しいと、願い続ける。





2009年7月5日日曜日

積み減らせ!

「いいものを作りたい」「うん、そうやね」ってことが当たり前に言える場所が大切だ。
前提条件が付き過ぎて、複雑になってしまう前にすっきり払い落としてしまおう。
岡本太郎さんは言った。
「人生で大切なのは積み重ねではなく、積み減らすことだ」と。
積み重ねが重々しく肩に圧し掛かった人間の、なんと不自由なことか。
前に進みながら、決して後ろは振り返らずに、常に前に前に進むのだ。

2009年7月4日土曜日

「関係ない」はもったいない。

今日は青年センターにて毎月第1土曜日3時から司会をやってる「しゃべり場」の日。話しながらいつも感じるのは、この世界に「関係ない」ものなんて無いってこと。どんなに小さな話題も最終的に結びついて大事な役割を果たすしゃべり場のように、全ては必ず関わりを持っている。「関係ない」って切り捨てるにはもったいないことってたくさんあるのだ。その後の青年センターの劇団会議では、演劇祭についての話も進む。「登れ!チョモランマ!」に続く熱いイベントがまた生まれそうな予感です。

2009年7月2日木曜日

北九州にて演劇ワークショップ!

子どものための演劇ワークショップ「チャレンジ!えんげき」2009に参加のため、北九州芸術劇場に来ています。総合演出の有門隊長の指示の元、「自分へのチャレンジ、一歩前へ」を合い言葉にまずは子どもたちに読み聞かせるための絵本をみんなで稽古中です。文字も少ないので読み飛ばしてしまいがちな絵本ですが、こうして何度も何度も読み込んでいくと、いろんな角度からの発見が出て来て楽しめます。与えられる情報量が少ない分ふくらませる余地がたくさんあるんだろうな。「いい脚本」ってこういうものなのかも。演出から提示されるアイデアが想像力をどんどん刺激する。二週間後に訪れる子どもたちとの出会いが、今からとても楽しみなのです。