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出演情報

最新の出演情報などは以下のweb、Twitterにてご確認下さい。


webhttp://masanorikikuzawa.strikingly.com
Twitterhttps://twitter.com/renonremon

2018年4月30日月曜日

ワイルドサイドで会いましょう。

次に出演する映画の役のために日本の映画界の歴史について書かれた本を読んでいる。けれど自分の役とは関係ない人物が気になってその人の映画を見つけて観たりして。どの時代にもその時代の売れ線に疑問を感じ、勝手に反旗を翻し、採算度外視でそこにはないものを創ろうとする人たちがいるのだなあ。そこにあるものに満足できないってのはある意味、病でもあると思う。いつももがいてあがいて、崖っぷちのワイルドサイドを歩き続けるはめになることだから。だけど、それが楽しいんだよなあ。

古いフィルムの質感はいい。
よく映ってないところがまたいい。
魔術のようないかがわしさがいい。

一生懸命に創り上げられた、意味のわからないものっていい。
本当にいい。
よっしゃやったるかってなる。
もっと先に行かなくちゃね。
ふり返るものなんて何もないよ。


2018年4月29日日曜日

十字架に架かるイエスのように。

現在出演中のアンジェリカ・リデルの舞台「¿Qué haré yo con esta espada?」の戯曲の日本語訳の表現のチェック。通訳も担当してくれていた翻訳者のマキコさんから頼まれていたのをようやく終える。すごいエネルギーにあてられて高揚する。改めて日本語で読むアンジェリカの言葉は鮮烈。これは日本人にこそ伝える(叩きつける)べきメッセージであると確信する。現代と神話と宗教と哲学、最底辺から至高まで一気に駆け抜け、観客を挑発しながら説き伏せていくアンジェリカ一流の詩的創造力。今、夢中になって読んでいる現代ドイツの作家たちとは一味違う、現実と幻想を分けて考えないスペイン人特有の愛すべきその能力。まずはぜひ戯曲の出版を実現させ、その上で舞台の上演を実現させたい。これは日本でやるべき舞台。あの小柄でお茶目で優しく愛情に溢れたアンジェリカがなぜ舞台でこの強烈で残酷な言葉を自らの口から吐き出さずにいられないのか。世界は今、そうやって語らざるをえない状況だからだ。

生贄、という言葉がふいに浮かぶ。
世界は生贄を必要としている。
舞台という儀式の中で。
十字架に架かるイエスのように。

舞台は知的なお遊びの場では決してない。

2018年4月28日土曜日

分裂の時代の終わり

世界がひとつの教室だとすると、その中で喧嘩やいじめや何らかの問題が起きていたとしたら、自分がいじめられてなかったとしても、喧嘩の張本人ではなかったとしても、同じ教室の中でそれが起きているという状況は、必ず教室の雰囲気に影響するし、どこか嫌な気持ちがするものです。逆にその問題が解決したときはどこか晴れやかな気持ちになるし、明るい雰囲気が生まれてくるものです。これを契機にして、また世界中で平和を求める動きが活発になることを祈ります。まだ各地で起きている紛争やその原因となる憎しみや憎悪の感情が解けていくことを望みます。戦争に明け暮れた厳しい冬の20世紀が終わって、ようやく春の兆しが見えてきたような気がします。思えば自分が子供の頃は、映画でも漫画でもアニメでも、核戦争だの、ノストラダムスだの、暴力が支配するだの、自然が一切ない銀ピカの文明だの、最悪な未来像ばかりを押しつけられていたような気がしています。21世紀を丁寧に乗り越えて、本当に素晴らしい22世紀を迎えられるように、しっかりした未来像を持って、この短いけれども大切な生命をもらった人生を生きていこうと思います。いろいろな思惑の中での会談かも知れませんが、信じてみたいと思います。北も南も、東も西も、分裂の時代はもうすぐ終わります。

これに何の意味があるのだろうか?

ベルリンで一番印象に残ったのは、駅に改札がないこと。
駅に入って切符を買って、自分で打刻して、誰にもチェックされることなくすうっと電車に乗れる。何でもないことだけど、静かに大きな衝撃を受けました。こんな風にもできるんだって。どこかの名前も知らないような社会制度もまったく違う国ならまだしも、ドイツで。駅に改札がないことを知らなかった・・・。素晴らしいシステムを実現していて感動しました。信号に関しては変わるのが早すぎることと、点滅もなくいきなり変わるので、慣れないと渡るのが非常に危ないというのが気になりましたが。ベルリンの人が他の国に行くと、改札があることに驚くのだろうか。「これに何の意味があるのだろうか?」って。

2018年4月27日金曜日

「PFF in 福岡」いよいよスタート!

「PFF in 福岡」いよいよスタート!
出演作「わたしたちの家」は4月30日(月・休)14:00より上映です。1プログラム600円!学生はもっと安い!九州では今のところ「わたしたちの家」の上映はこれきりですので、ぜひぜひ足をお運び下さい! 

上映スケジュールはこちらです⇩ 

誰にも観せたくない映画。

編集作業は進み、ほぼ完成と言えるところまでくる。映画は絵と同じで、誰に見せなくても完成と言えるからいい。このまま誰にも観せずに数年が経って、また作り直したくなって作り直してもいいのだ。自分の死後に誰かに観てもらうことだってできる。芸術はコミュニケーションの道具にもなるが、自分にとっての芸術は自分自身のためのもの。行き場がなくて苦しんだ学生時代に希望を与えてくれたのは芸術だったから。自分と対話し、自分を見つめ、自分自身の答えを見つける最も大切な方法。そこに他者が入り込む隙はない。誰かと協働したとしても、そこから導き出される答えは自分だけのものだ。映画に足りなかった音や言葉やシーンを加えながら、その映画を通して自分の思考のカタチを明確にしていく。完全にカタチをとるまで何度でも、何年でも作り続ける。売るために映画を作らなくてもいいからこその特権だ。その特権を最大限に利用して、自分のためだけの映画を作る。もし人に映画を観てもらうとしたら、本当に自分のためだけの、本当に誰にも観せたくないほど愛しい関係になった映画を観てもらいたい。そこにいくまでは何年でも撮って編集して作り続けていたい。大切過ぎて、誰の眼にも触れさせたくないと芯から思える自分自身の映画を。カフカが自分が書き続けてきた小説をカバンに入れたまま誰にも見せずに過ごし、死の間際にあのカバンの中身は全て焼いて欲しいと頼んだそうだが、気持ちはすごく解る。焼かれなかったからこそ、今、カフカの小説は手元にあるのだけれど、そういうものであったからこそ、衝撃を与えたのだと思う。一枚いくらで書かれたものとは、別次元の存在なのである。

2018年4月26日木曜日

愛し愛され。

映画を編集している。
かれこれ7年くらい編集している。
愛着のある映画で、一定の期間を置きながら、ずっと。
ようやく自分自身と言えるとこまで近付いてきた。
7年前からこのことをずっと言いたかったのだ。
愛を忘れないように映画に寄り添っていたいと思う。
愛し愛されていたい。
映画は道具ではない。
映画は映画なのだ。
素直に映画と共にありたい。
まじりっけなしに。

2018年4月24日火曜日

バストリオのオーディション

映画に出演してもらったり、出演させてもらったり、いい距離感で長いことお付き合いさせてもらってる今野さん、橋本さんのバストリオのWSオーディションです。ご興味ある方ぜひ。
出演させてもらった今野さんが監督の短編映画“Walker”はこちら
オーディション詳細はこちらをクリック⇩

政治はエクスペリメンスか、ストーリーか?

寺山修司の『政治にエクスペリエンスというルビをふるか、ストーリーというルビをふるかの二者択一』という言葉は20年前に読んだ時より今の方がしっくりくる。 
『演劇で何ができるか?』か。
寺山さんの思想はこれからの時代にまた力を持ちそうな予感。

2018年4月17日火曜日

何かを愛して求めている者には


吉増剛造著「詩をポケットに 愛する詩人たちへの旅」

詩人と詩についての評論を、生粋の詩人が詩の言葉で語る。
その言葉は速度の緩急をつけながら、時に立ち止まる。
追われたり、追いかけたり、見失って途方にくれたり。
詩人吉増剛造との果てしない追っかけっこだ。
果てしない迷宮にひとりぼっちにされて泣きそうになっていると、
またふと隣に座って笑っていたりする。
そしてまた手を取って踊りだす。
これはデュオだ。
評論とは相手に何かを教えて説得することではない。
相手の手をとって踊ることだ。
答えの出ない無限の海の底で、一緒に踊ることだ。
何かを愛して求めている者には。


2018年4月16日月曜日

大切なものは、目に見える。

ポンピドゥーセンターみたいなベルリンの工事現場。
人に一番影響を与えるのは建物と街並かも。
日本では昔の人がつくった素晴らしい建築も、ただ「古い」という理由で容赦なく壊される。
建築家の感性が一番高まっていた時代の、職人の手仕事の技術が最高に高かった時代の、そしてそれを実現しようとする気持ちと実現できるだけの財力もあった時代の、お金持ちが美しいものを知っていた最良の時代の、その時代にしかできない建築物を、現代の貧しい感性しか持たない人たちが平気で壊していく。そしてその後にどうしようもないものを平気でつくる。
海外で生活すると、その街の建築物や街並によって着る服や考え方、生き方まで変わってくるのが分かる。日本では、無頓着に、無感覚に、無計画に、なるがままに街は変わっていくが、その変化が与える影響は計り知れない。そしてまた、その人間が建築をつくるのだから、下降にしろ上昇にしろ、そのループは無限に続いていく。
ベルリンは、工事中のビルですら美しい。そこにもデザインがある。
工事現場が薄汚くなければならないというルールは、どこにもないのだ。
「一番大切なことは、目に見えない」と星の王子さまは言った。
けれどそれはフランスの作家の言葉だ。
一番大切なものは目には見えないかも知れない。でもきっとその次か、その次の次に大切なものは目に見えるものだ。目に見えないものが目に見えるものをつくる。そしてその目に見えるものが、目に見えないものに影響する。目に見えるものをおざなりにすれば、それは目に見えない一番大切なものをいつか侵食し、破壊する。

2018年4月13日金曜日

出演作『わたしたちの家』北米ポートランドにて上映!

本日4月13日、出演作『わたしたちの家』が現地時間夜8時に北米ポートランドにて上映されます。“Japanese Currents”という括りのすごい組み合わせの中に入っていて痺れます。
詳細はこちらをクリック⇩
This year’s 11th annual Japanese Currents series highlights recent noteworthy Nipponese films, ranging from anime to jidaigeki, documentary to comedy, all while exploring issues important to…
NWFILM.ORG

aomusiアフタートークに出演します!


昨年の映画WSに参加してくれた森山景さんが主宰する演劇ユニットaomusiにアフタートークのゲストとして出演します。広島出身の女の子3人による舞台です。書く力のある人なので、必ずいい舞台になるはず。チラシやホームページの写真もとても素敵です。どうぞご覧下さい。 
公演の詳細はこちらです→http://aomusi.sub.jp/threewomen/



出演作『わたしたちの家』福岡にて上映!

出演作の映画『わたしたちの家』が4月30日(月・休)14:00〜、PFF in 福岡にて上映されます!昨年のPFF in 福岡で上映された監督作『おーい、大石』に出演してくれていた清原惟さんの監督作です。PFFアワード2017グランプリを受賞し、渋谷ユーロスペースの上映では上映期間が何度も延長され、ベルリン・香港・ニューヨークの国際映画祭でもたくさんの観客に愛されました。福岡での上映は今のところこの一度のみです。福岡で上映されるのはとてもうれしいです。ぜひお楽しみ下さい。

上映スケジュールはこちらです⇩
http://cinela.com/gaiyou__20180427.html

2018年4月12日木曜日

"Erschießt mich!" 私を撃つ!

Beim FIND-Festival für internationale Dramatik an der Berliner Schaubühne steigt das Publikum mit Arbeiten von Angélica Liddell, Ofira Henig, Rodrigo García und Thomas Ostermeier tief hinab in persönliche und soziale Abgründe. 

ロドリゴ・ガルシア


今回参加したベルリンの演劇祭にはロドリゴ・ガルシアも来ていました。今回は観れなくて残念。2010年のF/Tで彼の舞台を観て感銘を受け、劇場の前で出待ちして、『あなたの舞台に出して下さい』とお願いしたのはいい思い出。彼はアンジェリカの大親友でした。彼の舞台はまた世界のどこかで観たいです。

ロドリゴ・ガルシア『ヴァーサス』

ベルリン最終日。



ベルリン最終日は共演者のスペイン娘たちとベルリンの壁やゲットー跡や蚤の市などを巡りました。陽気なスペイン娘はちょっと目を離すと歌ったり踊ったりお茶したり、計画通りには進みません。子供がそのまま大人になったようなスペイン人と一緒に過ごしていると、自分も子供に戻ったような気がします。

出演作『わたしたちの家』北米プレミア上映終了!

ベルリン公演と同じ期間にニューヨークのND/NFで北米プレミアとして上映されていた出演映画『わたしたちの家』も二日間、どちらも満員のお客さんに歓迎されたようです。こちらの映画もまだまだ国際映画祭をはじめ、国内でも上映が続きますので、まだ観ていないお客様、どこかでぜひ足をお運び下さい。
『わたしたちの家』公式ホームページ→faderbyheadz.com/ourhouse.html

『¿Qué haré yo con esta espada?』ベルリン公演終了!

出演作のアンジェリカ・リデル演出の舞台『¿Qué haré yo con esta espada?』ベルリン・シャウビューネでの公演が終了しました!劇場のカフェの奥にクラブスペースがあってお客さんも出演者もみんな深夜まで踊りまくって楽しみました。踊ってるやんちゃな男の子がいきなり『舞台よかったよー!』とか声かけてきてくれたりして、演劇だけではなく食べたり飲んだり歌ったり踊ったり、いろんなことを劇場で地続きで楽しめるところが好きです。次は5月にマドリード!いよいよアンジェリカの母国で上演です!
http://m.teatroscanal.com/…/angelica-liddell-atra-bilis-qu…/