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出演情報

最新の出演情報などは以下のweb、Twitterにてご確認下さい。


webhttp://masanorikikuzawa.strikingly.com
Twitterhttps://twitter.com/renonremon

2014年12月29日月曜日

野田秀樹さん演出のオペラ『フィガロの結婚』〜庭師は見た!〜に出演します!

2015年、出演させていただきます!
野田秀樹さん演出のオペラ『フィガロの結婚』〜庭師は見た!〜。
5月より全国10都市での上演です。

ワークショップではいつもカルチャーショックの連続。
オペラと演劇のせめぎあい!
九州は熊本、宮崎へ行きます。どうぞお楽しみに!

ご来場をお待ちしております!
 

2014年12月28日日曜日

ちいさな生きもの研究所

ノダマップの舞台衣装でいつもお世話になっているひびのこづえさんのワークショップ「ちいさな生きもの研究所」に参加して、みんなで生きものミニバッグを作りました。

まず生きものの絵を描いて、その絵を先生にバッグを作っていきます。
2時間半しか時間がないので真剣勝負、ヘトヘトになるまで集中してイメージを形にしていきます。

足りない技術と時間の壁。
へこたれてしまいそうな心にこづえさんの言葉が響きます。

「とにかく手を動かすこと」
「安易に飛躍する前に、自分が描いたデザイン画を正確に形にすることをまず考えること」

迫ってくる制限時間と作品のクオリティとのバランス、追いつめられながらもこの短時間に少しずつ上がってくる技術力を面白く感じながら必死に作業します。

完成したのはセミのバッグです。

時間が足りずあと一歩自分が求めていたクオリティまでは至れませんでしたが、「これが店で売っていたら買います」と熱烈に言って下さる参加者の方もいて、とてもうれしかったです。
自分の手を動かしてものを作ることってやっぱり面白い。
内側がぐんぐん広がってくるのを感じます。

2014年12月25日木曜日

ミクニヤナイハラプロジェクト『桜の園』レビュー

ミクニヤナイハラプロジェクト『桜の園』のレビューがワンダーランドに掲載されました。
画像をクリック↓

2014年12月20日土曜日

音楽!

ひとつ、大きなイベントがうまく進む。
いくつか挑戦していることがあって、そのひとつひとつが日々を面白くしてくれる。
うまくいくときもいかないときも、全部が面白いのだ。
する必要があることをする必要がある時にやれる。
それって本当に豊かさを感じさせてくれる瞬間。
そのために必要なことがパズルのように集まってきて、ひとつの絵を完成させてくれる。
ひゅーって音が聞こえるくらいに何かがこっちに向かって飛んでくる。
その音を聞くのが面白い。
その音を楽しんでいるうちに、音楽になっていく。
お金もひとつの豊かさの尺度だけど、それだけじゃない。
お金だけを豊かさの尺度だと捉えてしまうと、あの音が聞こえなくなってしまう気がする。
職業柄、よくこの状況でここまで生きてこれたなあと思うことは多々あったけれど、面白いことに生きてこれた。
「〜がこれぐらいないと〜できない」よく聞く言葉だけど、実際はそうじゃなかった。
やれば、やれた。
大きく言えば、自分がこれだと言える芝居をずっとやれていればいいのだ。
それをお客さんと笑ったり泣いたり考えたりしながら一緒に過ごす時が生きていて一番最高の瞬間だから。
その道の途中で出会うたくさんの人たちの優しさや笑顔や厳しさに込められた愛情。
これだって大きすぎるほどの財産。
世界を変えようとしても変わらないし、変える必要もない。
自分が変わったとき、そこに新しい世界を見つけるだけだ。
音楽!

2014年12月16日火曜日

出演作「暁の石」只今巡回中!

出演作『暁の石』は12月、京都、名古屋、神戸と巡回中です。
お時間あればぜひお越し下さい。詳しい情報はPFFのサイトにて。

お金も携帯も家族も世間も置いてきて、少女たちは微熱のような夏とたわむれる

『暁の石』

Dawning Stone
[2014年/30分/カラー]

監督・脚本・撮影・編集:清原 惟/監督・録音:飛田みちる

出演:坂藤加菜、橋本日香里、菊沢将憲、吉村英治

母が失踪して3か月の佳子は、干上がって水際に大量の魚の死体が浮かぶ不気味な沼で幼馴染みの光子と再会する。佳子は職にも学校にも付かず、光子は夏休みを迎えたばかりだった。かつてのように、沼地、図書館、「神殿」と呼ぶ廃屋、森などで無為の戯れに興じる2人。一方で母の部屋に籠り、母の実体を感じられなくなった佳子は、光子を伴ってある行為を行う決意をする。
この映画は通常想起されるような母の不在への閉塞に向かわず、少女たちの戯れを通じ、生活の何処にも属さぬ、あてどなき時間そのものを鮮やかに掬い取ってみせるという大胆な映画的挑戦に満ちている。しかしその感触は、戯れに興じる少女たち同様に殊の外軽やかで、フランス辺りの一連のバカンス映画をも彷彿とさせ、良い意味でどこか日本映画らしさを欠いている。


【京都会場】2014年12月14日(日) 12:00~ / 2014年12月19日(金) 12:00~
【名古屋会場】2014年12月20日(土) 13:30~
【神戸会場】2014年12月21日(日) 10:30~

http://pff.jp/36th/lineup/award01.html

康本雅子さん振付 北九州芸術劇場×スターフライヤー「そらダン」


9月にデュオを躍らせていただいた康本雅子さん振付の北九州芸術劇場×スターフライヤー「そらダン」がいよいよ12月24日に北九州空港にてお披露目です。見たい!

地域のアートレパートリー創造事業
北九州芸術劇場×スターフライヤー「そらダン」
2014年12月24日(水)
13:15ごろ 北九州空港にてお披露目!
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北九州芸術劇場は2013年度より、地域のアートレパートリー創造事業として北九州市­内の企業や団体とオリジナル作品の創作を手がけています。2014年度は株式会社スタ­ーフライヤーのオリジナルダンス「そらダン」を創作。
本映像は、2014年12月2-3日に行われた、「そらダン」プロモーション・ビデオ­の撮影時の写真と映像に、これまでのワークショップなどを加えご紹介する「そらダン」­メイキングムービーです。
プロモーション・ビデオは、「地域のアートレパートリー」ウェブサイトにて、近日公開­の予定です。

そらダン
振付:康本雅子
音楽:オオルタイチ
PV監督:橘剛史
ダンサー&PV出演:株式会社スターフライヤーの皆さん他

地域のアートレパートリー創造事業
http://art-repertory.org/

2014年12月15日月曜日

どんな顔?

選挙が終わる。
結果は出たが悪いことばかりでもない気がする。
少なくとも自分の意志は結果に反映されていた。

大人になって社会に出て、知らなくて困ったことが山とある。
税金や保険や年金の手続き、確定申告のうまいやりかた、選挙への行き方などなど…。
知らなくて怖くて敬遠していたことが山ほどある。

きちんと手続きしたり役所の人に教われば、身の丈にあったカタチですべてクリア出来るのに。
渋谷のシェアハウスにいたとき、同居者に国から届いた「財産差し押さえ」みたいな赤い封筒がポストに山積みされてるの見ながら、逃げるとこうなっちゃうんだなあ、といい教訓になった。
最初は青色の封筒なんだけど、内容の深刻度によってどんどん赤い色になっていく。

なぜ親や周りの大人は教えてくれなかったんだろうと不思議に思う。
社会で暮らすための最低限のルールや方法を学校で教えないんだろうと不思議に思う。
そういうことが出来る人やきちんと意志を持って生きる人にあまりいて欲しくないんだろうか。

評論家になる必要はないけれど、野球のルールを知らない人に野球をやれといっても、うまい下手の以前に野球にならない。確定申告に行くと財産を没収され、投票所に行ったら殺される(自分の中の何かが死ぬ)って本気で思ってる人がいるかも知れない。この国に生きる以上、この国のルールから逃げることはこの国のルールを操る人たちを間接的に有利にするだけだ。

そのうち本当に、真っ赤な紙が手元に届くよ。

電車の中で周りの人がどんな顔して座っているのかを観察する癖がついた。
友達になりたい人、あまり関わりたくない人…。
自分はどんな顔して電車に乗っているんだろう。
どんな顔して街を歩いているんだろう。
どんな顔して、

2014年12月10日水曜日

わっしょいハウス「夜光」@SNAC


わっしょいハウス「夜光」@SNAC

椎橋綾那さんの一人芝居。
出てきて第一声、見た目のイメージと違う低音の声がいいなと感じる。
何より脚本がいい。迷わず購入。
演出と相まってこれまで観てきた一人芝居に感じるあの「嫌な感じ」をまったく感じさせない。
脚本、演出、演技、音楽、空間がいいバランスで調和していた。
終演後のアフタートークにチェルフィッチュの岡田さんが出てきて驚く。
イメージと違う何でもありのおっさん具合がいい感じ。
いろいろ気になる言葉がぽろぽろ。チェルフィッチュ、面白そうだなあ。
帰り間際、作・演出の犬飼勝哉さんとお話させてもらう。
面白そうな人だ。
開場からずっと案内の仕事やってたから、SNACのスタッフの人だと思ってた。
1800円、本当に安くていい芝居でした。

1800円と言えば、芝居では安い方だが映画が一本観れる。
舞台役者としては舞台を観たいと思うけれど、外したときのショックを思うといつも勇気がいる。
3500円なら映画二本、安いとこなら三本分に匹敵する。
舞台をやってる自分でさえ勇気がいるのだから、一般の人の勇気ははかり知れない。
学生演劇でも、小劇場でも、大劇場でも、芝居は芝居。
安かろうが高かろうが芝居は芝居。
再演作品でもない限り、チラシをつくった時点では、大抵の芝居は何もカタチが見えていない。
やる側も賭け、観る側も賭け。
作品もあらすじも内容も写真も予告編も何もかも完成している映画とは大きな違いだ。
舞台には舞台のよさがある、というがそれは映画も一緒だ。
「舞台は生だから」というならその生で観るだけの価値がその舞台役者にあるのか、と問いたい。
舞台をつくるすべての人間が、舞台全体の運命を握っている。
外食のように「ここはまずかったけど、あっちの店は美味しいはず」などとお客さんは考えてくれない。
面白くない芝居を一本観たその瞬間が、そのお客さんの中の「芝居」が死ぬとき。
「面白い」は人それぞれと言うけれど、そんなものは真剣に舞台を観ていればすぐに分かるはず。
一本の面白くない舞台が、大勢の役者を失業させる一因を担っている。

「芝居は面白くなくちゃいけない」野田(秀樹)さんがいつも言う言葉。
限りなく当たり前の言葉のように聞こえるけれど、重みが違う。
芝居と共に生きていきたいのなら、面白い芝居をつくることに人生を捧げるしか道はない。

面白い芝居に、心から感謝。

ワワフラミンゴ「ホーン」

ワワフラミンゴ「ホーン」@アトリエヘリコプター

昨年観た芸劇eyes番外編の中で一番好きだった劇団。
山手線が遅れ、開演に間に合いそうになく、あきらめかけたが駅から猛ダッシュ、ギリギリ。
演出も間も演技も、良くも悪くもあの時と何も変わっておらず、ホッとする感じ。
なごやさんに久しぶりに会い「桜の園」の感想を聞けてうれしい。
KUNIO11「ハムレット」で一緒だった重岡君ともお久しぶり。 
劇場を出たあと、景色が変わる。空が広く感じた。

2014年12月8日月曜日

ぼーっとして生きている。


駅から見る東の空。
何でもなく慣れきってしまっていた日常が揺らぐとき、改めて自分がたくさんの人の善意と優しさ、信頼に支えられていたことに気付く。ぼーっとして生きている。右へ行くのか左へ行くのか、今何が必要なのか、とても簡単なひとつふたつのことでさえ決めてないまま、ただ前の人が並んでいる何の行列だかも分からない行列に並んでいる。そこは自分の目指している入口ではないのに。よく見れば隣に誰も並んでいない入口があるのに。声の大きな、優しそうで、何か信頼できそうな人が「こっちです」と言えばそっちへ行く。行った先でまた迷う。ある人たちににとってはこんな都合のいい人々はないだろう。もっと自分で考えなければ。動物園で行くあてもなくうろうろと同じ場所を一日中うろつき回っている動物を、笑うことは誰にもできない。あんな檻なんていつでも壊せるし、飛び越えて逃げ出すこともできるのに。

それは誰でもない、自分のことだ。
 

2014年12月3日水曜日

読売新聞夕刊『ジャンル超え共同制作』

ちょっと前の話ですが、「桜の園」記事が掲載されました。
どうぞご覧ください。

11/12(水) 読売新聞夕刊、『ジャンル超え共同制作』 舞台芸術の祭典「フェスティバル/トーキョー」についての記事が掲載。「桜の園」劇作家・振付家の矢内原美邦さんのコメントも。
 
 

2014年12月1日月曜日

川端康成三部作上海ツアー集合写真!

川端康成三部作上海ツアーメンバー集合写真です。
ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」に前日まで出演していたため、二泊三日で着いたその日が初日という弾丸ツアーとなりましたが、無事に舞台を終えることができました。
劇場のみなさんは非常に協力的で、日本側のスタッフ全員が感謝感激でした。
場当たり早々いきなりぶっ壊れたロッカーを大急ぎで修理してくれたり、笑うしかないトラブルも多々ありましたが、「なんとかなるだろう」という大陸的ノリで一気に乗り越えた上海公演。
演技の面でも二日間試行錯誤しながら、お客さんがぐうっと集中してくる感覚もばっちり感じて、究極のところ、しっかり演技すればどんな状況でも「観て」もらえるのだと確信。
「片腕」という作品の強度と面白味を改めて痛感しました。
また世界のどこかで出会えますように。

謝謝!

2014年11月30日日曜日

「承徳の民藝品」@武蔵野美術大学 民俗資料室

「承徳の民藝品」@武蔵野美術大学 民俗資料室

1935年から43年にかけて満州国熱河省承徳市で清朝の遺蹟修復に尽力した伊東祐信氏とその妻知恵子氏によって収集された生活用具のコレクション。 衣類や食器、カゴなどの日常雑器から、土や紙で作られた玩具、剪紙や民間版画などの生活用具たちが小さなギャラリーにぎっしり。

布老虎(プーラオフー)という魔除けの意味を持つ虎のぬいぐるみ(写真)が何種類かありましたが、どれも個性的な顔をして生きています。 虎の顔をした子供用の帽子や豚や猫の顔をした靴など、どれもこれも手作りの一点モノで深い深い味わい。

「芸術」という意識のない素朴さがあまりにも清々しく、今にも踊りだしそうです。

2014年11月27日木曜日

「フジタ、夢をみる手」

「フジタ、夢をみる手」@ポーラ ミュージアム アネックス

第二次大戦後、1950-60年代のフジタの作品を約40点ほど展示。
作品数は少ないですが、「グロテスク」や「シレーヌ」「オランダの少女たち」など見所のある作品が並んでいます。

大戦中、従軍画家として軍に協力したため、戦後は半ば戦犯扱いにされ、他にも戦争に協力した画家はたくさんいたにもかかわらず、ただ一人責任を取るようなかたちで日本を去りフランスに帰化していったフジタ。

その心中に何を抱えていたのかははかりかねますが、その絵の中にこめられているものがあるのかも知れません。

長く離れていた故郷である日本に、戦争画を描くことで協力できることをこの上なく名誉に感じていたフジタにとって、日本の敗戦とその後の手のひらを返したかのような非難は、その心にとてつもない傷を残したことでしょう。

フジタは日本を離れ、日本はフジタを失いました。

大戦後に再びパリをめざし、神話や宗教、子どもや擬人化された動物たちに主題をうつながら、明らかに変化をみせるフジタの芸術の中に、フジタの想いを読み取ることが出来るかも知れません。

1920年代、パリで成功をつかんだ頃の絵とは明らかに何かが違います。
静かな、何かが流れています。

12月28日まで。

2014年11月25日火曜日

Persona1965展 @ギンザ・グラフィック・ギャラリー

Persona1965展
@ギンザ・グラフィック・ギャラリー

1965年、銀座松屋で6日間だけ開催された伝説の「ペルソナ」展を現代に再構成。

粟津潔、福田繁雄、細谷巖、片山利弘、勝井三雄、木村恒久、永井一正、田中一光、宇野亜喜良、和田誠、横尾忠則の11人によるこの展覧会が、その後の「デザインの時代」を牽引することになりました。

名前も作品も知っている人、名前しか知らなかった人、作品だけ知っていた人、名前も作品も知らなかった人といろいろですが、みんなデザインに「顔」があります。

誰がつくったのか、見れば分かります。
美学、哲学、思想、遊び心…。

もう今のデザインはそういう時代ではないのかも知れないけれど、彼らのデザインが街に溢れていたその時代は本当に楽しかったはずです。

今はデザインの時代というより情報の時代。
情報さえ伝わればそれでいいのかも知れませんが、あまりにむき出しの情報ばかりがゴロゴロ転がっている現代、少しさびしくも思います。

デザインとは情報を編集する力。巷に情報だけがどんどん溢れてしまっている現代、その情報を編集し整理し方向づける能力を持った人がどのジャンルにおいても必要になってくるはずです。

しっかりした美学、哲学、思想、遊び心を持って。

個人的には横尾忠則さんや和田誠さんのこれまであまり見たことのなかったポスターなどのデザインが見れたことが収穫でした。

11月27日まで。

2014年11月24日月曜日

片腕上海記「公園で社交ダンス」

延安中路という大きな道路の向こうに金ぴかの寺院が見えたので向かっていると途中に公園が。

大きなスピーカーからガンガン音楽を流しながら、太極拳や社交ダンスに剣舞まで、たくさんの人たちが何かしら体を動かして踊っています。

パラパラのような何か不思議な振付のダンスをイー、アル、サン、スーと習っているご年配のみなさんの集団もあります。

それがみんな実に自然で楽しそう。
中国にはカルチャーセンターやスポーツクラブは必要なさそうです。

2014年11月23日日曜日

ロレンツォ・フェルナンデス展

「ロレンツォ・フェルナンデス展」@ギャルリーためなが

ロレンツォ・フェルナンデスはスペイン、マドリッドの画家。
現代スペインリアリズムを牽引する若手アーティストです。

いろんなガラクタや小物を組み合わせて画面を構成する手法が、資生堂ギャラリーで見たアラーキーの写真に似ているなと思って見ていたら、それが写真ではなく絵であることを知って腰を抜かしそうになりました。

絵画の技術、ここに極まれり。
対象にピントを合わせ、バックをぼかすカメラの技法を完全に絵画で実現しています。

リアリズムの技法を究極まで突き詰めながら、ただのリアリズムに終わらない何かが画面の中に流れています。

一番小さなサイズのもので190万円也。
単純に技術料としてだけでも頷ける値段です。

かつて芸術家が貴族の肖像画を描いていた時代にこの技術を持っていたら、悪魔の所業として火あぶりにされていたかも知れません。

すごい時代になったものです。

2014年11月22日土曜日

荒木経惟写真展「往生写集」

銀座の資生堂ギャラリーにて荒木経惟写真展「往生写集」を見ました。

無造作に撮られた写真たち、もうすべてどうでもいいじゃないかという言葉がどこからか聴こえてきそうなツルツルのデジタル感いっぱいの写真たち。

諸行無常の響きあり。

写真展の会場は自由に写真が撮れるのですが、作品だけを撮るよりもそれを見ている人も交えて撮るとより魅力的になります。

アラーキーの写真はいつも、写真だけで完結せずにいつも誰かを求めています。
寂しがりやの写真たち。

それがアラーキーの写真の魅力。いつも優しく、悲しいのです。

ディオール!ディオール!ディオール!「ディオールの世界」

銀座のディオールにて開催中の「エスプリ ディオール/ディオールの世界」展に足を運びました。
クリスチャン・ディオールの歴史とその世界があますところなく紹介されています。

若き日に建築に熱中し、23歳で2軒の画廊を経営、ピカソ、ダリ、ジャコメッティなどの20世紀を代表する芸術家たちと親交を結び、その20年後にオートクチュールのメゾンを設立。
衝撃的な美の革命となりました。

服、香水、写真、映像、実演…。
上から下まですべてのフロアにディオールディオールディオール。
ものすごいボリューム。

入場無料。
おすすめです。

世界中の女性が美しくなって、世界中がますます美で包まれますように。

「祝宴は芸術作品である。それは無くてはならないもの。」
「本当の贅沢には、本物の素材と職人の真心が必要である。そしてそれは伝統への敬意なしには意味をなさない。」
「女性は誰もがプリンセスだ。」
クリスチャン・ディオール

2014年11月21日金曜日

片腕上海記「もっともっとタフに」

「片腕」上海ツアー二日目は、劇場入りまで時間があったので、ノゾエさんと二人で上海見物をしました。 少しずつその様子を。

まずホテルを出て上海展覧中心を目指して歩き始め、静安寺近くの歩道橋で二胡を弾くお爺さんに出会いました。 お金を缶に入れると見えているのかいないのか分からない眼をこちらに向けてニカッと笑います。 味のあるいい演奏でした。 きちんと整備された歩道橋の上だったので、このお爺さんの存在がひときわ際立っていました。

上海は物価もたいして日本と変わらないし、紙のないトイレにも出会わなかったし、空気も言われているほど汚くありません。 見た感じは東京にも勝る美しい大都市なのだけれど、こうしたきれいさのちょっとしたほころびの中から貧しさや汚さやどうしようもなさが顔をチラッチラッと見せる瞬間があって、それを見るたびに中国が好きになります。

東京の地下鉄の通路なんかより何倍も美しい通路で「これ、誰が買うの??」って聞きたくなるような物を売ってる物売りがずらっと並んでいたり。

人民公園という大きな公園の隅っこで、誰に聴かせるのか、何のためにやっているのか、スマホを耳に当て、そこから流れる音楽に合わせて延々指笛を吹き続けている人がいたり。鳥がその指笛に応えて一緒に美しい声で歌っていました。

まさに「きれいはきたない、きたないはきれい」の世界。
世界の本質ここにあり。

汚ないものを排除せず、どのように受け入れていけるのかというところにその世界の豊かさが見えてくる気がします。 そんな国の方々の前で芝居をやるのだな、とその日の夜の公演に向けていい緊張感が出来てきたのを覚えています。

世界の中でも特殊な日本のルールやシステムを当たり前だと思っていると、世界の中ではたくましくやっていけないのだなと痛感。 芝居も人生ももっともっとタフにいかなくちゃと強く感じた上海の3日間なのでした。

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」感想まとめ

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」感想まとめです。
いろんな方がいろんな角度から見てくれています。
どうもありがとうございました。

 
昨日、バラしを終え、桜の園は失われてしまいました。
再開発されて何になるのか誰も知りません、ということでしたが、どうやら、さいたまゴールド・シアター『鴉(からす)よ、 おれたちは弾丸(たま)をこめる』になるようです。

Twitter上の感想をまとめました。捉え方・感じ方は、みなさん様々です。時折、怒ってらっしゃる方もいらっしゃいて、少し安心する自分もいたりします。お時間あれば是非のぞいてみてください。


F/T 桜の園

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」舞台写真







ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」舞台写真です。
ご来場の皆様、どうもありがとうございました。

2014年11月20日木曜日

川端康成三部作上海ツアー終了!

川端康成三部作上海ツアー、無事に終了しました。

川端康成三部作の会場になったのは大きな劇場の中にある200席程の小さな空間でしたが、2日間連日満員のお客さんがお越し下さいました。

芝居の方も時間がなかったとは言え、これまで東京と台北にて3度上演してきた経験が後押ししてくれました。 初日で取りこぼしたところを楽日にしっかり詰めていけたので、納得いく芝居をお見せできたと感じています。

実質2日間ほどの滞在でしたが、中国が一気に好きになりました。
ひとりひとりが猛烈に生きている面白い国。

滞在することで、芝居を観てもらうことで、中国の人たちがより身近に感じられました。
また芝居を持って行きます!

再見!謝謝!

2014年11月18日火曜日

いざ上海!

いざ上海へ。
新国立劇場にて本番中のノゾエさんと共に出発です。
「片腕」本日19時半開演です。
どうぞお楽しみに!

2014年11月17日月曜日

「桜の園」無事に終演いたしました。

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」無事に終演いたしました。
ご来場のみなさま、どうもありがとうございました!
みなさんの反応がどれだけ力になったことか。
幽霊役、本当に面白かったです。

明日、明後日は上海で19時半から川端康成三部作、ノゾエ征爾さん演出の「片腕」です。
中国のみなさん、上海のみなさん、どうぞ足をお運び下さいませ。
必ずいい舞台をお届けします。
お待ちしております!

2014年11月15日土曜日

ああ、この美しき世界!

「桜の園」3日目。
今日からマチソワ3連続。
必ず生きて帰る。
ああ、この美しき世界!

2014年11月14日金曜日

「桜の園」初日あけました!

にしすがもは今日も快晴。
昨日は無事に初日の幕があきました。
ご来場のみなさま、本当にありがとうございました。
誰も欠けることなく本番をむかえることができて、本当によかった。

あと4日、あと7回。

油断することなく一足一足踏み出して、ラストまで怪我なく駆け抜けていきます。

楽しみに来て下さい。
外は夜は特に寒いです。
暖かい格好でお越し下さい。
お待ちしております!

2014年11月13日木曜日

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」本日初日!

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」本日初日!
待ちに待った今日、お祭りがはじまります。
闇の中にいることはない、ただ闇に近づくだけ。
死の中にいることはない、ただ死に近づくだけ。

恐怖と不安の中にポーンと飛び込んで、向こう側のドアを開ける。
その向こう側を見る。この「桜の園」の中で。

11/13(木)19:30
11/14(金)19:30
11/15(土)16:00★/19:30
11/16(日)16:00★/19:30
11/17(月)16:00★/19:30

★ポスト・パフォーマンストークあり
11/15(土)16:00の回 矢内原美邦+スズキタカユキ(衣装)
11/16(日)16:00の回 矢内原美邦+曽我部昌史(美術) 
11/17(月)16:00の回 矢内原美邦+長島確(ドラマトゥルク、翻訳家)

会場 にしすがも創造舎
ticket 3,500円(当日+500円)他

※受付開始は開演1時間前。
http://www.nibroll.com/cherry_orchard_ft.html

2014年11月12日水曜日

川端康成三部作上海ツアー!

川端康成三部作上海ツアーの詳細です。
出演作「片腕」を含む3作同時上演です。

ホームページのトップはまだ日程が間違っていますが、11月18日、19日の19時半開演です。
日本からは鈴木忠志さんのカンパニーも参加しています。
どうぞ足をお運び下さい!


YASUNARI KAWABATA TRILOGY Presents
Theater/dance THE YASUNARI KAWABATA TRILOGY
Japanese Nobel laureate Yasunari Kawabata’s novel first time on Contemporary theatre stage. Between Butoh and drama, current thinking from Eastern Asian theatre artists nowadays.


YASUNARI KAWABATA TRILOGY Presents
Approx.100mins/ No Intermission/ Japanese and Chinese Dialogue/ English and Chinese Subtitles
Date: 7:30p.m., Nov.18th -19th
Venue: Shanghai Dramatic Arts Centre• Drama Salon
Price: RMB120、280
Inquiry Hotline: (8621)64334546
Online Booking:
sdac.taobao.com
http://www.actfest.com/history2014_en.html
 
 

2014年11月11日火曜日

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」、あさって13日から本番です。
「限界はない」と確認し続ける日々。
外でやったり中でやったり走ったり叫んだり踊ったり。
いろんな要素が詰まっているけれど、やっぱり「劇」です。
何が起こっているのかを、見届けていただきたいです。


11/13(木)19:30
11/14(金)19:30
11/15(土)16:00★/19:30
11/16(日)16:00★/19:30
11/17(月)16:00★/19:30


★ポスト・パフォーマンストークあり
11/15(土)16:00の回 矢内原美邦+スズキタカユキ(衣装)
11/16(日)16:00の回 矢内原美邦+曽我部昌史(美術) 
11/17(月)16:00の回 矢内原美邦+長島確(ドラマトゥルク、翻訳家)


会場 にしすがも創造舎
ticket 3,500円(当日+500円)他

※受付開始は開演1時間前。
http://www.nibroll.com/cherry_orchard_ft.html

2014年11月10日月曜日

「桜の園」本番まであと3日!

「桜の園」前半は野外での芝居。
昼と夜とでは太陽の感じ、照明の当たり具合でまったく違った印象になっていきます。
その日の天候も含め、いろんな雰囲気を楽しめます。
さあ、日付変わって本番まであと3日です。
お待ちしております!

2014年11月8日土曜日

劇場入り後の初通し

劇場入っての初通し。
手応えと感覚をつかむ。
やっぱり広いぞ、体育館。
みくにさんのやりたいことが解って来るたびに面白味が増していく。
最高に贅沢な時間。

2014年11月7日金曜日

ミクニヤナイハラ節炸裂!

やってきましたにしすがも。
「桜の園」は本日小屋入り。
都電荒川線で通います。

会場は内も外もいい感じ。
完全に異空間。

ミクニヤナイハラ節炸裂。
これは観ないと損損損。

PFF入選「暁の石」京都・名古屋・神戸にて上映

12月の京都&名古屋&神戸開催の情報が、ぴあ映画生活に掲載されました!
出演している「暁の石」も入選し、上映されます。

どうぞ足をお運び下さい!
第36回PFFぴあフィルムフェスティバル
12月13日(土)から19日(金)まで 京都シネマ
12月18日(木)から21日(日)まで 愛知県芸術文化センター
12月20日(土)から23日(火・祝日)まで 神戸アートビレッジセンター
2015年1月3日(土)から9日(金)まで 京都シネマ で開催

http://cinema.pia.co.jp/news/164517/59814/
歴史的傑作も上映。
第36回PFFが京都、愛知、神戸の三都市で開催|ニュース@ぴあ映画生活

2014年11月6日木曜日

「桜の園」明日は小屋入り!

「片腕」上海公演用の中国語の台詞を音声データをもとに稽古。
なかなか楽しい。
しっかり届くように。

この間、目黒区美術館で絵を見た藤田嗣治さんの本が気になって読み始める。
文章うまい。
いい絵を描く人はいい文章を書く。
「若き人々への苦言」という文章を読みながらいろいろ考える。
先日展示されていたたくさんの画家たちの絵を見ながら感じていたことへの答えがある気がした。

「桜の園」、びっしょびしょに汗をかきながらの稽古。
それぞれの役が面白く立ちはじめてる。
思わず笑ってしまう。
まだ一週間稽古できる。
そして本番がある。

まだまだ面白くできるなぁ。
もっともっともっと。

藤田さんがパリに於いて描いた絵、実に6000枚以上。
山のような仕事を一生かかって拵えるのだ。
圧倒的な量、量、量。
ぐだぐだ言わずに演じ続けよう。

明日は小屋入り!

2014年11月5日水曜日

ありえないありえないよ

「桜の園」稽古。
まだまだ先があることを思い知らされる。
自分の背負う役割をしっかり自覚して、その極限を。
確かにそこそこで終わるんなら、やらない方が、ましだ。
終わりはない。
ずっと追求。

通しをガラスごしに子どもたちが最初から最後までずっと見てる。
父親母親でもおかしくないくらいのいい大人が、走って叫んでのたうち回ってる姿が面白いのだろう。

日常ではありえない光景。
ありえない。
ありえないありえないよ。

ロケハン

「愛のはずみ」で一緒だった佐藤悠玄監督がうちでロケハン。
今回は場所提供で協力、今月末はうちで撮影の予定です。

いい映画になりますよう。
さあ、稽古だ。

2014年11月4日火曜日

ピーター・ブルック「驚愕の谷」

東京芸術劇場プレイハウスにてピーター・ブルックの「驚愕の谷」を観ました。
豊かさ、信頼、愛が舞台上から客席にとめどなく溢れてきます。

何もない空間に何でもありの演劇。
演奏者を含めてたったの5人でこの広い空間を埋めつくしていました。

巨匠は手ぶらで、最も過激。

帰り道、最高にうまいお酒を飲んだみたいな心地よい気分です。
自分の芝居を観に来てくれたお客様にもこんな気持ちで鼻歌でも歌いながら帰って欲しいな。

世界がどんな状態であったとしても、芝居にはその世界をつくり出す人の心に強い影響を与える力があるのだから。
その力が世界を変えていく。

だからいつでも、よりよいものを。
豊かなものを。
目指すものは、変わらない。


「自分だけで勉強しないで、解釈しないで、皆と分かち合いプレイしなさい」

「劇をするには大変な努力が必要だ。しかしわたしたちが努力を遊びとして体験するなら、それはもはや苦しい努力ではない。劇(プレイ)は遊び(プレイ)である」

ピーター・ブルック

2014年11月3日月曜日

フジタのいる街角 巴里の誘惑、1910〜30年代

目黒にて稽古。
稽古前に時間があったので、前から気になっていた目黒区美術館へ。

「フジタのいる街角 巴里の誘惑、1910〜30年代」という企画展で藤田嗣治の作品を中心に、同時代にパリに学んだ画家たちの絵を楽しむことができました。

藤田嗣治や長谷川潔の鉛筆の線の鋭さがとても潔くて魅力的でした。

すさまじい量の絵と画家との出会い。
稽古の前の栄養補給。
いい刺激です。

稽古の通しで、みくにさんにもらった新しいアイデアを試してみる。
まだまだ面白くなる。
もっともっと響くように。

2014年11月2日日曜日

ミクニヤナイハラプロジェクト『桜の園』スペシャルサイト

ミクニヤナイハラプロジェクト『桜の園』スペシャルサイトです。
本番まであと11日。

毎日走りまくっておりますが、これからもっとすごいものになります。
どうぞお見逃しなく。

ミクニヤナイハラプロジェクト『桜の園』スペシャルサイトはこちらです。
http://t.co/COeT8irX49 
Welcome to the Nibroll web site::::::::::::::::::::::!!!
nibroll.com

ゴー、イースト!

神田神保町の古本市。
晴天だったので、ものすごい人の波。
上野アメ横から湯島、御茶ノ水を通って神保町。
神田明神、湯島聖堂、聖橋からニコライ堂。
東京は東側が味わいあって面白い。
ゴー、イースト!

2014年11月1日土曜日

自分自身であり続けること。

稽古、通し。
無心で踊る。演じる。
プラスされた台詞、ここからまた生きてくる。

自分自身であり続けること、とピナは言う。
演じて演じて演じて、自分自身にたどり着くこと。
そしてすべてをこえていくこと。

自分自身であることは究極の姿。
稽古、稽古、稽古の果てに。

雨、1.5倍。

雨。

昨夜、みくにさんより「桜の園」脚本の書き直しが送られてくる。
このままいくと本番までにあと1.5倍ぐらいの分量にいくのではないだろうか。
たしかにその台詞があった方が面白いのだけれど。

「片腕」上海公演用に台詞が一部中国語になることになり、変更部分が送られてくる。
台北公演では中国語では喋らなかったので、今回はとても楽しみ。
きっと喜んでくれることでしょう。うまくはまりますように。

2014年10月31日金曜日

高丘親王航海記

本日の稽古、通し二回。
帰ってすぐ山盛りのレバー炒めを作って食べる。
燃やした分はすぐ取り返す。
あとは山盛りの睡眠だ。

ずっと前から持っていて読んでいなかった澁澤龍彦さんの遺作「高丘親王航海記」を夢中になって読み上げる。 難しそうで敬遠していたけれど、澁澤さんの小説の中でも最も読みやすく面白かった。
幻想伝記物語という形をとりながら、死期を感じている作者自身の姿を親王に重ねて、親王と共に死に向き合い、死の向こうへと旅立とうとする。

ひたすらに天竺を目指した親王が死を前にして天竺を超越していく姿。
次々に登場してくる人語を操る摩訶不思議な動物たちも魅力的。

さあ、明日も通し。
どんな発見があるだろう。
旅だ。

2014年10月30日木曜日

SFマガジン ミクニヤナイハラプロジェクト特集記事掲載!

11月に出演するミクニヤナイハラプロジェクトの特集記事です。
どうぞご覧下さい。
 
10月25日発売の「SFマガジン 12月号」にて、4ページに渡りミクニヤナイハラプロジェクトの特集が組まれております!

P188〜P191
現代日本演劇のSF的諸相 第9回
ミクニヤナイハラプロジェクト 偶然の世界
文:山崎健太

是非、お手にとってご一読ください。

2014年10月27日月曜日

ボリス・ヴィアン「帝国の建設者」舞台写真

photo by Yoshihito Yokokawa

2013年6月に出演したボリス・ヴィアン作「帝国の建設者」でお世話になったアンサンブル室町がホームページをリニューアル。それにともない「帝国の建設者」の舞台写真もあらたに掲載されました。

現代音楽イベントだったため、あまり演劇の方には観てもらえなかったのが残念でしたが、敬愛するボリス・ヴィアンの作品に出演できたすごくいい機会でした。
作品があまりに殺伐としていたのもあって稽古場も大変でしたが、演出の石丸さんには大変多くのことを学ばせていただき、ありがたかったです。

家族劇を二幕どっかり演じたあと、イントレの最上階で演じる第三幕の一人芝居はヴィアンの狂気と暴力、そして絶品のユーモアが詰まった最高のひと幕です。
これまで演じてきた戯曲の中でもサム・シェパードの「埋められた子供」と双璧をなす名作でした。
もうやりたくないという気持ちともう一度やりたいという気持ちが交錯する最高の戯曲です。

舞台写真はこちらから↓

2014年10月25日土曜日

半神

東京芸術劇場×明洞芸術劇場 国際共同企画「半神」を観ました。
面白かったです。
どこが、というより全部が。

当然のことですが、全ての意図が明快ですっきりしていて、演技も美術も何もかもがひとつの地点へ向けてすうっと物語を運んでいきます。
多摩美版と同じところや違うところを楽しみながら観ていました。
ひとつひとつの台詞に思い入れがあるのではじめっから言葉が琴線に触れてきます。
本当に本当に、いい物語でした。もう一度観たいくらい。
終演後、野田さんに食事をご馳走になりながら芝居の話からくだらない話までいろんな話を聞かせていただきました。

感謝、感謝。

劇場前の広場では古本市。
ずっと欲しかった「タマラ・ド・レンピッカ」の画集と、池田満寿夫さんの般若心経の陶芸作品の写真集をすごくいい値で入手。
満寿夫さんは版画ももちろんいいですが、生で見て一番衝撃を受けたのはこの陶芸作品です。
溶岩の塊のような真っ黒で迫力のある造形が素晴らしい。
ビアズリーの絵(複製ですが)も手に入ったので、さっそく額にかけて部屋に。

いいものにたくさん触れることができた秋晴れの一日。
最高でした。